経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 121/308

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基礎知識300# 114マルサス歴史から学ぶ経済学/経済学説史マルサスの代表的著作と理論の特徴を説明しなさい。【解説】□解説ビデオクリップトマス・ロバート・マルサス(Thomas Robert Malthus)、1766年生まれ-1834年....

基礎知識300# 114マルサス歴史から学ぶ経済学/経済学説史マルサスの代表的著作と理論の特徴を説明しなさい。【解説】□解説ビデオクリップトマス・ロバート・マルサス(Thomas Robert Malthus)、1766年生まれ-1834年没。代表的著作は『人口論』(An Essay on the Principle of Population)。イギリス古典学派におけるリカードの論敵。人口論において人口過剰の恐怖と社会主義批判論を展開し、当時のゴドウィンなどの平等主義者の止めを刺した。『人口論』(1798年)は匿名で出版され、フランス革命に触発されたゴドウィンやコンドルセなどの「完全性論者」への批判を主目的とする多分に時論的なものであった。人口は1,2,4,8,…と幾何級数的に増加するが、食料は1,2,3,4,…と算術級数的にしか増加しない。その結果人口は食料の増加を追い越してしまう。そこに人口を抑制する様々な妨げが働く。これがマルサスの人口原理である。妨げは飢饉などの困窮や乱交、不道徳を伴わない結婚延期を意味する道徳的抑制である。『経済学原理』(1820年)においては、リカードの等価労働価値説を排除し、支配労働価値説を説き、需要によって財貨やサービスの価値が決定すると考えた。この考え方がケインズの有効需要論に礎石を提供し、マルサスの説く公共事業に対する支出が有効需要に果たす役割が見直された。? #116リカード(写真はWikipediaより)【関連問題】年月日1.サイト「青空文庫」(http://www.aozora.gr.jp/)で『人口論』の訳文をチェックする。http://www.aozora.gr.jp/cards/001149/files/43550_17224.html