経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 13/308
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基礎知識300マクロ経済学# 6乗数プロセス2派生需要/マクロ経済学今、限界消費性向が0.7であったとする。初期の需要増加によって、自動車産業の従業員の所得が50億円増加した時、そこから生れる二次の派生需要はいく....
基礎知識300マクロ経済学# 6乗数プロセス2派生需要/マクロ経済学今、限界消費性向が0.7であったとする。初期の需要増加によって、自動車産業の従業員の所得が50億円増加した時、そこから生れる二次の派生需要はいくらか。また、そこから生れる二次の派生需要が、すべて国内の服需要に向かった時、三次の派生需要はいくらになるか。【解説】□解説ビデオクリップ経済現象の背後には、様々な人々の経済活動があり、その相互に与え合う影響について考えることが重要である。この問題を考える場合もその例外ではない。まず、ある産業で初期において50億円が増加したのであるから、その需要に合わせて50億円分の生産が行われ、その結果、その産業内で50億円分の所得が生まれる。経済効果はこれで終わりではなく、波及効果が見込まれる。すなわち、50億円の所得のいくらかは消費に向けられるはずである。ここでは限界消費性向が0.7であるから、50億円の所得の70%は消費に向けられ、新たな需要が派生することになる。これが二次の派生需要(derived demand)である。二次の派生需要=(初期需要増)×(限界消費性向)=50×0.7 = 35(億円)二次の派生需要は新たな所得50×0.7億円を生み出し、この所得がまた新たな消費需要を生み出す。それが三次の派生需要である。三次の派生需要=(2次の派生需要)×(限界消費性向)=(初期需要増)×(限界消費性向)×(限界消費性向)=50×0.7×0.7=24.5億円このように、初期需要の増加は次々と波及効果を生み出す。このようなプロセスを乗数プロセスと呼ぶ。【関連問題】年月日1.今、限界消費性向が0.4であったとする。ある産業の需要が増えたことにより、その産業に所属する従業員の所得が100億円増加したとする。この時、そこから生れる二次の派生需要はいくらか。2.今、限界消費性向が0.4であったとする。初期需要によって、自動車産業の従業員の所得が50億円増加した。また、そこから生れる二次の派生需要が、すべて国内の服需要に向かった。この時、三次の派生需要はいくらになるか。