経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 14/308

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基礎知識300マクロ経済学# 7乗数プロセス3乗数の計算/マクロ経済学貿易がない状況(閉鎖経済)において、限界消費性向が0.8の時、乗数はいくらか。【解説】□解説ビデオクリップ当初、需要がA増加したとする。それによ....

基礎知識300マクロ経済学# 7乗数プロセス3乗数の計算/マクロ経済学貿易がない状況(閉鎖経済)において、限界消費性向が0.8の時、乗数はいくらか。【解説】□解説ビデオクリップ当初、需要がA増加したとする。それによりAだけの所得増加となるので、この所得のうち0.8だけが消費される。すると、消費は需要であるから、新たな需要が生じ、その二次の派生需要は0.8×Aとなる。この派生需要も所得増加になるので、この所得のうち0.8だけが消費され、三次の派生需要は0.8×0.8Aとなる。以下同様に、四次、五次と無限に派生需要を考え、それらの派生需要、すなわち所得も全て合計すると、所得の増加⊿Yは、⊿Y =A+0.8×A+(0.8×0.8)A+(0.8×0.8×0.8)A+・・・・=A{1+0.8+(0.8×0.8)+(0.8×0.8×0.8)+・・・・}= A1 ? 0.8となる(無限等比数列の和)。よって、1=5が乗数(multiplier)であるが、これは当初の需要増加に対して、派生効果も含めた1?0.8最終的な需要増加が何倍にまで増加するかを示している。従って、この問題の場合は、最終的な所得増加は当初の需要の5倍まで拡大することを示している。なお、限界消費性向0.8という具体的な数値ではなく、一般的な記号αとしても、上の議論は妥当するので、閉鎖経済における乗数は一般的に1と表すことができる。1??? #065無限等比数列【関連問題】年月日1.貿易がない状況(閉鎖経済)において、限界消費性向がcの時、乗数はいくらか。