経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 152/308

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基礎知識300国際経済# 145比較優位の原理:海外直接投資/国際経済学入門企業が海外直接投資に積極的に勤しむのはどのような狙いがあるのか。【解説】□解説ビデオクリップ元々ひとつの生産拠点に集積して行われてきた....

基礎知識300国際経済# 145比較優位の原理:海外直接投資/国際経済学入門企業が海外直接投資に積極的に勤しむのはどのような狙いがあるのか。【解説】□解説ビデオクリップ元々ひとつの生産拠点に集積して行われてきた生産活動を複数の生産ブロックに細かく分断し、各ブロックの生産に最も適した地域に生産拠点を移動させることを、フラグメンテーション(生産工程の分割)と呼ぶ。企業が生産拠点を海外に設立する行為は、「海外直接投資」として扱われる。直接投資とは投資先企業の経営の支配、または経営への参加を目的とした投資活動である。特に、国内企業が外国に向けて行う直接投資を海外直接投資(Foreign Direct Investment; FDI)という。キャピタルゲインの獲得を目的とした証券投資は間接投資と呼ばれ、直接投資とは区別される。?海外直接投資の主な形態?グリーンフィールド投資:投資先の国に出資して新規に現地法人を設立し、その法人の株式を獲得することで経営権を握る。? M&A投資:既に投資先の国に存在している現地企業を吸収合併や買収することで子会社化する。近年増加傾向にある。(参考:「1985年以降のマーケット別M&A件数の推移など」レコフデータ)1990年代初頭のバブル崩壊以降は着実に日本企業による海外直接投資額は大きくなってきている。多額な費用が必要となるにも関わらず、企業が直接投資を行うのには、その費用を上回るメリットを得られることが期待されなくてはならない。?海外直接投資の目的?市場アクセス制限(関税や規制など)を回避できる(水平的直接投資)?工程ごとに生産費用の節約ができる(垂直的直接投資)?販売拠点・現地代理店を設立できる(マーケティング)?天然資源の安定的確保(資源関連のM&A)【関連問題】年月日「フラグメンテーション」という現象の説明として最も適切なものはどれか。(第16回経済学検定試験)(1)もともと一箇所で行われていた生産工程を複数の生産ブロックに分解し、それぞれの活動に適した立地条件のところに分散立地させること(2)政府の政策により、特定の産業を自国に誘致し集中的に立地させること(3)規模の経済が働く場合、投資による産業集積により1単位当たりの生産コストが低下していくこと(4)世界各地で生産された多様な財を消費できることによって消費者が便益をうけること