経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 161/308

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基礎知識300国際経済# 154購買力平価/国際経済学入門購買力平価とはどのような時に用いられる基準か。【解説】□解説ビデオクリップ(1)絶対的購買力平価:一物一価の法則が成り立つならば、通貨表記は異なっていても....

基礎知識300国際経済# 154購買力平価/国際経済学入門購買力平価とはどのような時に用いられる基準か。【解説】□解説ビデオクリップ(1)絶対的購買力平価:一物一価の法則が成り立つならば、通貨表記は異なっていても財価格は一致するはずなので、ドルの日本円に対する購買力平価を1ドル?e円として表記すると、1ドルの価値?1? ???単位の財?e? ? ?1円の価値?1/??単位の財??.つまり、日本での価格を米国での価格で割ったものが購買力平価となる。これを日米の物価水準を利用して作成したものが代表的な統計データベースを持つ国際機関で用いられる。例えば、物価指数?JP?PPP?JPY? ??基準年の為替相場年平均??物価指数?US? .なお、物価指数には消費者物価指数や輸出物価指数など用いられる。(2)相対的購買力平価:長期的な為替相場の変動を知るためには、「相対的購買力平価説」を用いると当てはまりがよい。?為替相場の変化率???日本の物価上昇率???米国の物価上昇率?.となる。期間がある程度長ければ、為替相場の長期的トレンドがよく説明できる。PPPの最も有効な活用方法は、通貨や物価水準の異なる世界各国の経済データを国際比較する際のドル換算に用いることである。PPPは米国のドルの購買力とその他の国の購買力を等しくするように計算されるので、物価水準の変化(インフレやデフレなど)を相殺して国際比較することが可能となる。例えば、IMFによる2011年の世界経済予測(WEO)では、PPP換算のGDPを比較するとインドが日本を抜いて世界第3位になる。しかし、PPP換算ではなく、名目為替相場換算の値で比較すると、インドは未だ世界第10位で日本の約1? 3でしかない。換算するレートの種類(名目かPPPか)によってこのような違いがもたらされるのは、インドと日本で物価水準があまりにも異なるためである。【関連問題】年月日当初は現在の円相場も1年後の予想相場も1ドル?80円であったとしよう。ここでFRBが10%ほどマネーストックを減少させる金融引き締め策をとったとする。1年後には物価水準への効果が出尽くし、かつその時点でPPPが成立するとすれば、1年後の米国の物価水準と円相場はいくつになるか。(1)米国の物価は10%上昇、円相場は72円(2)米国の物価は10%上昇、円相場は88円(3)米国の物価は10%下落、円相場は72円(4)米国の物価は10%下落、円相場は88円