経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 184/308

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基礎知識300財政# 177包括的所得税/財政学入門包括的所得税の考え方について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ伝統的な「所得」の考え方は、ある一定期間内(通常は1年)の所得を以下のようにと定義する。所得=....

基礎知識300財政# 177包括的所得税/財政学入門包括的所得税の考え方について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ伝統的な「所得」の考え方は、ある一定期間内(通常は1年)の所得を以下のようにと定義する。所得=消費+貯蓄(その期間内の資産の純増)ここで、貯蓄とは一定期間内の資産の純増を表す「フロー」の概念であり、貯蓄残高のような「ストック」の概念ではないことに注意が必要である。このため、ここでの「所得」とは、あくまで「一定期間内」の消費と貯蓄の合計である。そして、すべての所得は合算して総合課税されなければならない。これが包括的所得税の立場で、現行日本の所得税制もこの考え方にしたがって設計されている。この包括的所得税の考え方が基礎にあるため、日本の所得税の原則は「総合課税の原則」といわれる。しかしながら、持ち家から発生する居住サービス(帰属家賃)、主婦(夫)の家事サービス、諸手当・社宅・けいちょうきん社員旅行費・定期代・慶弔金などの企業の現物給付などは非課税なっているため、いくつかの面で例外がある。【関連問題】年月日1.フローの概念の対義語は何か。2.帰属家賃は非課税であるが、GDPに計算されるか。また、CPIではどうか。3.農家が市場に出荷せずに自家消費した分は課税対象となるか。(帰属計算)