経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 185/308
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基礎知識300財政# 178外国債と内国債/財政学入門外国債では国民負担は生じるが、内国債であれば負担は生じない理由を説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ政府は、税収で政府支出を賄うものの、時として税収が政....
基礎知識300財政# 178外国債と内国債/財政学入門外国債では国民負担は生じるが、内国債であれば負担は生じない理由を説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ政府は、税収で政府支出を賄うものの、時として税収が政府支出よりも少なくなってしまうことがある。この場合、民間部門と同じように、借金をして不足分を賄うこととなる。この借金を公債といい、中央政府(国)の場合には国債、地方政府の場合には地方債と呼ばれる。また、公債のうち、自国民から借り入れる国債を内国債、外国から借り入れる国債を外国債という。ラーナー(Lerner)やハンセン(Hansen)らの新正統派と呼ばれる人たちは、次のように主張した。政府支出が内国債で賄われたとしても、それまで民間部門で利用可能であったものが、公的部門によって利用されただけであるため、一国全体で見た場合は負担の増加は生じないとした。簡単な数値例で説明する。今、一国全体で利用可能な資金が1,000兆円あり、民間部門が500兆円、公共部門が500兆円を持っているとする。このとき、政府が内国債を発行し100兆円を借り入れるとすると、民間部門から100兆円の資金が公共部門に流れ、民間部門の資金は400兆円、公共部門は600兆円と変化する。この場合、各部門で利用可能な資源は変化するものの、一国国内での資金は1,000兆円と、不変である。すると、トータルで見た資源は変わらないことが分かる。一方、外国債の場合には、償還時点において、民間の資源が海外に流出するため、結果として将来世代の負担が生じる。ただし、この議論は、公債発行によって資本蓄積が変化し、それが将来の経済成長に及ぼす影響を無視していることに注意すること。また、公債の償還が、将来の世代にわたって行われる場合には、負担が生じる。? #125日本銀行のバランスシート【関連問題】年月日1.「公債」を英語で何というか。2.日本銀行はどれほどの国債を保有しているか。