経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 186/308
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基礎知識300財政# 179公債の中立命題/財政学公債の中立命題について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ政府がある時点で公債を発行して財源を調達したとしても、それは後の時点で民間部門に課税をすることで償....
基礎知識300財政# 179公債の中立命題/財政学公債の中立命題について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ政府がある時点で公債を発行して財源を調達したとしても、それは後の時点で民間部門に課税をすることで償還することとなる。このとき、民間部門が将来の増税を正しく予想するために、消費を拡大せずに、増税に備えて予め償還分を貯蓄してしまうことが考えられる。その結果、公債の発行による財源の調達も課税による調達も同じ効果を持ってしまう。これが、公債の中立命題である。公債の中立命題については、同一個人の生涯を対象とする、換言するならば、若い時に公債を発行し、老後にその償還を行う場合などは、リカードの中立命題によって説明される。一方、本人と子・孫など、「世代」を問題とするケースもある。すなわち、親の世代には公債を発行し、償還を子や孫たちへの増税で行う場合には、親が子の負担を考慮して、「遺産」として償還のための金を子や孫のために残すことが考えられる。これは、リカードの等価定理を拡張したバローの中立命題で説明される。公債の中立命題は、「リカード=バローの中立命題(等価命題、等価原理、等価定理)」として知られる。ただし、仮定のための条件が多いため、現実に公債の中立命題が妥当するのか否かは別である。あくまで、公債の負担を見る考え方のひとつであることに注意して欲しい。? #116リカード財政法第1章財政総則第四条国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。2前項但書の規定により公債を発行し又は借入金をなす場合においては、その償還の計画を国会に提出しなければならない。3第1項に規定する公共事業費の範囲については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。第5条すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。【関連問題】年月日1.リカードは経済学派としては、どの学派に分類されるか。