経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 188/308

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基礎知識300財政# 181ビルトイン・スタビライザー/財政学財政の自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ財政の自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー,built....

基礎知識300財政# 181ビルトイン・スタビライザー/財政学財政の自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)について説明せよ。【解説】□解説ビデオクリップ財政の自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー,built-in stabilizer)とは、税や社会保障といった財政の仕組みそのものが自動的に経済を安定化させる機能をいう。例えば、失業給付条件を一定にすることや、労働所得税や法人税など景気により大きく反応する税目を中心に税体系を整備することなどが挙げられる。一方、不況期には減税を行ったり公共支出を拡大し、また好況期には増税したり公共支出の削減を行うなど、政府が景気の状況を見ながら、自らの判断によって社会全体の需要の大きさを操作し、経済を安定化させる政策を裁量的財政政策といい、この立場を取るのがケインズ派である。これは、ケインズ派が、経済全体の活動水準は購買力で裏付けられた需要(有効需要)の水準によって規定されるという「有効需要の原理」を想定し、政府による需要創出を重視するためである。そのうえで、不況期は歳出の拡大や減税を行い、財政を赤字基調にする一方、好況期には増税や歳出削減を行って財政黒字にするような、反循環政策を取ることを主張する。【関連問題】年月日1.ビルトイン・スタビライザーの具体例を挙げよ。