経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

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基礎知識300マクロ経済学# 12均衡所得の決定(閉鎖経済)1/マクロ経済学ある国の需要が、消費(C)、投資(I)、政府支出(G)で構成されているとする。この時、均衡所得水準の決定の条件式はどうのように表されるか。【解説....

基礎知識300マクロ経済学# 12均衡所得の決定(閉鎖経済)1/マクロ経済学ある国の需要が、消費(C)、投資(I)、政府支出(G)で構成されているとする。この時、均衡所得水準の決定の条件式はどうのように表されるか。【解説】□解説ビデオクリップ均衡所得の決定のための均衡条件は、供給(supply)と需要(demand)が等しくなることである。ここで、供給とは中間財を除いた最終生産物の生産額、すなわち付加価値であり、これはまた必ず誰かの所得として分配されるから、今後は単に所得と呼び、Yで表すことにすれば(※)、供給=Y(所得)である。また、需要項目として、消費、投資、政府支出を考え、それらをC、I、Gの記号を使って表すと、需要= C + I + Gとなる。したがって、均衡条件は、Y = C + I + G①となる。①式は均衡条件であるから、事後的な恒等関係である「三面等価の原則」に言う類似の関係とは異なる。均衡条件である①式の投資Iは「意図された投資」であることに注意が必要である。つまり、Y > C + I + Gなら超過供給となり、生産量(所得)Yが減少するY < C + I + Gなら超過需要となり、生産量(所得)Yが増加するという調整が働く。なお、①式を常に成り立つという意味で恒等式であると捉える「三面等価の原則」では、①式の投資Iは「意図された投資」だけでなく、「意図されない投資」である売れ残りや在庫の取り崩しを含めた事後的な投資概念になっている※固定資本減耗や間接税などを捨象し、単純化して行われる理論分析では統計上区分される国内総生産、国民所得なども同じになることから、これを単に所得と呼び、Yで表している。【関連問題】年月日1.均衡所得水準の条件式は常に成り立つか。2.三面等価の原則とは何か、説明しなさい。3. GDPを支出面、生産面、分配面でみると、それぞれ何を表すか。