経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 22/308

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基礎知識300マクロ経済学# 15均衡所得の決定(閉鎖経済)4/マクロ経済学ある国の需要は、消費:C=0.5Y+30、投資:I=30、政府支出:G=25(いずれも単位は兆円)であるとする。この時、完全雇用所得が200兆円であるなら、他は....

基礎知識300マクロ経済学# 15均衡所得の決定(閉鎖経済)4/マクロ経済学ある国の需要は、消費:C=0.5Y+30、投資:I=30、政府支出:G=25(いずれも単位は兆円)であるとする。この時、完全雇用所得が200兆円であるなら、他は一定として、政府支出を何兆円にすれば、完全雇用所得を実現できるか。【解説】□解説ビデオクリップ均衡所得の条件式はY =C + I + Gであるから、Y =(0.5Y+30)+30+25となる。これを解くと、Y-0.5Y =30+30+25より、0.5Y=8585 850Y= = =170(兆円)0. 5 5となる。よって、完全雇用所得の200兆円を実現するには、あと30兆円分所得を増加させなければならない。この問題における乗数の値は、‐111=限界消費性向1- 0. 5= 1=2なので、0. 5所得の増加額=(乗数)×(需要項目の増加額)から、30=2×(需要項目の増加額)という式を解けばよいことが分かる。需要項目の増加額=15(兆円)となる。つまり、これだけ政府支出を増加させればよいのである。よって、政府支出=25+15=40(兆円)にすればよい。完全雇用所得とは、完全雇用(非自発的失業が存在しない状態)が成立するために必要な所得のことである。需要要因によって均衡所得が決まると考えると、均衡所得が完全雇用所得と一致するという保証は何もない。それは、需要不足によって生じる不景気時に、非自発的失業が発生していることを思い出せば分かることである。そのような場合、政府は政府支出を増加させて、現在の所得水準を完全雇用水準に近づけようとするのである。【関連問題】年月日1.ある国の需要は、消費:C=0.8Y+30、投資:I=25、政府支出:G=30(いずれも単位は兆円)であるとする。この時、完全雇用所得が300兆円であるなら、他は一定として、政府支出を何兆円にすれば、完全雇用所得を実現できるか。