経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 262/308

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基礎知識300# 255事業所・企業現代経済の諸問題/企業経済論日本には現在、どのくらいの数の事業所が存在しているか。【解説】□解説ビデオクリップ日本における事業所や企業の現状を知るための統計資料としては、総....

基礎知識300# 255事業所・企業現代経済の諸問題/企業経済論日本には現在、どのくらいの数の事業所が存在しているか。【解説】□解説ビデオクリップ日本における事業所や企業の現状を知るための統計資料としては、総務省が公表する『経済センサス』がある(以前は、『事業所・企業統計調査』として同様のデータが公表されていた)。その最新版『平成21年経済センサス』(2010年6月公表)によると、2009年時点で、全国に604.3万事業所(事業内容等が不詳な事業所を除く)が存在している。都道府県別にみると、東京都が69.4万事業所(全国の11.5%)で最も多く、次いで大阪府の45.0万事業所(同7.4%)、愛知県の34.5万事業所(同5.7%)、神奈川県の31.5万事業所(同5.2%)と続く。東京圏、大阪圏、東海圏の産業集積の状況を、このデータからも確認することができる。その一方で、鳥取県の2.9万事業所(同0.5%)、島根県の4.1万事業所(同0.7%)、高知県の4.2万事業所(同0.7%)、佐賀県の4.2万事業所(同0.7%)、徳島県の4.2万事業所(同0.7%)が、事業所の少ない県といえる。産業別にみると、卸売業と小売業に属する事業所が155.5万事業所(全産業の25.7%)、次いで宿泊業と飲食サービス業が78.1万事業所(同12.9%)、建設業が58.4万事業所(同9.7%)、製造業が53.7万事業所(同8.9%)、生活関連サービス業と娯楽業が51.5万事業所(同8.5%)と続く。逆に、鉱業、採石業、砂利採取業が0.3万事業所(同0.0%)、電気・ガス・熱供給・水道業が0.9万事業所(同0.1%)、農林漁業が3.4万事業所(同0.6%)、複合サービス事業が3.9万事業所(同0.6%)とこれら産業に属する事業所は少ないことがわかる。経営組織別にみると、民営が588.6万事業所(事業所全体の97.4%)、国、地方公共団体が15.7万事業所(同2.6%)である。民営の中で、個人経営が246.6万事業所(同40.8%)、法人が339.0万事業所(同56.1%)であり、法人のうち株式会社が296.5万事業所(同49.1%)、財団法人や独立行政法人のような会社以外の法人が38.6万事業所(同6.4%)となっている。日本に存在する事業所の約半分が民間の株式会社形態の法人であり、残りのほとんどが民間による個人経営の事業所であるといえるであろう。【関連問題】年月日1.センサス(census)とはどのような意味か。2.『経済センサス』を用いて、従業者の特徴を調べなさい。