経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 27/308
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基礎知識300マクロ経済学#20投資関数/マクロ経済学ある企業が下のA~Eの5つの投資計画を検討しているとする。各投資計画にかかる費用と収益は次の表にまとめてあり、これをもとに利子率と投資額との関係を考える。今....
基礎知識300マクロ経済学#20投資関数/マクロ経済学ある企業が下のA~Eの5つの投資計画を検討しているとする。各投資計画にかかる費用と収益は次の表にまとめてあり、これをもとに利子率と投資額との関係を考える。今、利子率が6%のとき、企業はどの投資を実行して、そのときの投資額はいくらになるか。また利子率が上昇すると企業の投資額はどうなるか。投資計画ABCDE費用(億円)40507090120収益(億円)43527495128【解説】□解説ビデオクリップ企業は投資をおこなうことで得られる収益率と銀行から資金を借り入れたときに支払う利子率(interest)を比べて、前者が後者よりも大きいときに投資をおこなうインセンティブをもつ。このA~Eの投資計画の収益率は、(収益-費用)/費用により計算することができ、それをまとめると次のようになる。投資計画ABCDE収益率7.5%4%5.7%5.5%6.6%この収益率を資本の限界効率(marginal efficiency of capital)と呼ぶ(より詳細には、投資を1単位増やすことで発生すると予想される収益率のこと)。銀行から資金を借りることで支払う利子率は6%なので、これを上回る収益率をもつ投資計画はAとEの2つとなり、その投資金額(費用金額)の合計は40+120=160(億円)となる。今、この銀行の利子率が7%に上昇したとすると、実行される投資計画はAだけとなり(Eは実行されなくなる)、投資額は40(億円)だけとなる。そのように利子率が上昇すると、それを上回る収益率をもつ投資が少なくなるために、実行される投資(すなわち投資額)は減少することになる。そのように、投資は利子率の減少関数(利子率が上昇(低下)すると投資は減少(増加)する)という関係をもつことになる。【関連問題】年月日1.企業がおこなう投資は利子率とどのような関係をもつか?2.資本の限界効率とは何か?3.「投資は、資本の限界効率が利子率を下回るときにおこなわれる。」この記述は正しいか?4.ある投資プロジェクトでは、第0期に400の投資をおこなうと、第1期に220、第2期に210の収益が得られると予想される。このとき、投資を行うことが投資を行わないことよりも有利になる利子率の中で、その最大となるものはいくらか。(地方上級・平成15年度、一部変更)