経済学部生のための基礎知識300題 ver.2

経済学部生のための基礎知識300題 ver.2 page 29/308

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基礎知識300# 22貨幣需要マクロ経済学金融論/マクロ経済学ケインズの考え方に基づく貨幣需要は利子率と所得とどのような依存関係にあるか説明しなさい。【解説】□解説ビデオクリップケインズによれば人々が貨幣を保....

基礎知識300# 22貨幣需要マクロ経済学金融論/マクロ経済学ケインズの考え方に基づく貨幣需要は利子率と所得とどのような依存関係にあるか説明しなさい。【解説】□解説ビデオクリップケインズによれば人々が貨幣を保有する動機に次の3つを挙げている。①取引的動機経済的取引を行うために手元に保有する貨幣量のことをいう。所得水準が高くなれば経済的な取引にともなう支出額も増えるために、この動機に基づく貨幣保有量も増加すると考える。②予備的動機予期しない事態(たとえば病気や事故)に対処するためあらかじめ手元に保有しておく貨幣量のことをいう。所得水準が高くなると、不測の事態に備えて手元に置いておく貨幣量も大きくなると考えられる。③投機的動機投機の(富を増殖させる)目的のために手元に保有(準備)しておこうとする貨幣量のことをいう。債券を購入するために貨幣を手元に置いているケースを考えよう。債券を購入すると一定の利息を得られる権利をもらえるが、銀行の利子率が高くなればなるほど、債券を購入することで将来に得られる利息の割引現在価値(現在の価値に置き換えた時の価値)が小さくなるため、債券の価値(つまり債券の価格)が下落する。債券の価格の下落は将来の一定の利息を得るための権利の購入価格の低下を意味するために、債券の需要は増加し、人々は保有する貨幣を債券の購入に充てる(貨幣需要の減少)。そのように、利子率が高くなると貨幣需要は減少するという関係をもつ。利子率が低くなった場合は、反対のプロセスを経て貨幣需要は増加する。以上のように、貨幣需要は(1)所得(Y)の増加関数、(2)利子率(r)の減少関数という関係をもつ。貨幣需要(MD)を関数として表すと以下のような式になる。MD = L1 (Y) + L2 (r)? # 132貨幣の機能【関連問題】年月日1.ケインズの考える3つの貨幣保有動機を説明しなさい。2.ケインズの考える貨幣需要は利子率とどのような関係を持つか。3.ケインズが考える貨幣需要は所得とどのような関係を持つか。