■ 主題
1. イノベーションの進展と経済社会の変容
−WEBベーステクノロジーおよびクラウドコンピューティングによる経済社会への影響の動向と応用−
2. 就職に向けた基礎作り
- 電子書籍の行方;タブレット端末による市場の拡大
- 通信帯域の需要と供給;スマートフォンと無線帯域
- SNSの今後;日本のmixiとfacebook、Twitter、Linkdin など
−人間力と学士力の養成−
- コンピュータ利用の基礎技術と知識;タイピング、SNS
- コミュニケーション力;プレゼン力、日本語能力
- 経済学的基礎知識;コア6、SPI、日経TEST など
■ 指導方針概要
経済演習(3年)では、上記の主題(テーマ)の元で「学士力の達成」を目指します。経済学を学ぶ者として、最低限必要な知識・技術を身につけ、経済学的な考え方を養います。そのために「ルーブリック(Rublic)」を明示し、これに基づいたゼミ生の能力開発を行ないます。
*ルーブリック(Rublic):レベルの目安を数段階に分けて記述して、達成度を判断する基準を示すもの。
まず、春学期には興味・関心のある研究テーマでグルーピングを行ない、隔週でグループ発表を実施します。基本的なICTの知識や技術の習得とともに、情報関連産業の動向にも関心を高めます。さらに、CCSなどを利用したゼミ内のコミュニケーション手段(クラウドツール)を活用しながら、グループ学習の効率を高めます。このプロセスからゼミ生同士の相互扶助・信頼関係を築き上げ、ゼミ内での活発な議論ができること(コミュニケーション力)を目指します。そのための補助手段として、ゼミコンパやボーリング大会、ゼミ合宿、サブゼミなどがあり、これらの自主的運営を通じて各人の「人間力」を高めます。
続く、秋学期には、ゼミ生各自が興味を持った内容で卒業研究(あるいは作品)に取りかかります。各人の研究テーマに対して、経済学的な視点とともに、論理立ったストリーになるように指導します。この過程で、1年次の「デジタルプレゼンテーション」から春学期に至るプレゼン技法の一層の発展を目指します。(当然ながら、これは就職活動に必要なスキルです。)また、ICTによる効率的な関連文献の情報収集(Evernote、Mendeleyなど)を実践します。就職にも必要となる日本語能力の向上に努めます。具体的には、卒業論文の半分以上を書き上げることを目標におき、文章作成を行ないます。説明として必要なデータは適切な図表としてまとめ、これらを使った文章構成を行ないます。お互いの文章をチェック(ダメだし)することで、各人の作文能力を養成します。併せて、上級生による「卒業研究発表会」を参考にしながら、自分の卒業研究の骨子を固め、「研究報告書」を完成させます。これを4年次の「経済演習(4年)」の基盤とします。すなわち、就職活動時に何を勉強したかという質問に対して、きちんと答えられるようなレベルにします。これらの支援として、秋学期に社会見学を兼ねたゼミ合宿やサブゼミを実施してきました。
そして、卒業時には、全員がICTを十分活用でき、有用な社会人として企業や組織で重宝されるようになることをゼミの目標とします。そこで、タイピング技術の向上だけでなく、ブログ(Facebook、Twitter)での情報発信、各種資格試験(ITパスポート、TOEIC、日経テスト、経済学検定)やインターシップ、留学なども推奨します。なお、毎年、お盆と年末にはゼミOB会が開催されます。ここでは先輩たちの話が直接、聞ける有意義な場となっています。
■ 学生に対する希望事項
希望者は「経済学コア6」を必ず終わらせてください。(ここには卒論作成時のヒントが盛り込まれています。)
ゼミナールでは自分を高めたいと思う「やる気」さえあればOKです。ですから事前のICTの技術・知識は不問です。ゼミは寺子屋方式で行いますので、他人任せにせず、自分で努力をする態度とお互いが協力できる環境が必要です。そこで、ゼミでの新歓・追い出しコンパや合宿、ボーリング大会、旅行など公式行事には必ず参加することが最低条件です。これらは「人間力」を鍛える機会であり、逆にチームで仕事ができない自己中な人はゼミの趣旨に沿いません。
最も望ましいのは、「好奇心と情熱」を持っている学生です。これさえ持っていれば、何でも達成できるでしょう。その意味で、インターンシップや留学を志す学生も歓迎します。