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 ■ シンポジウム:地域の経済社会と愛知万博
       −開催効果と地域発展のあり方をめぐって−
日時: 1998年11月15日(日) 13:30〜
場所: せとしんエンゼルホール(名鉄瀬戸線新瀬戸駅・愛知環状鉄道瀬戸市駅下車すぐ)


【プログラムの概要】

NGU万博プロジェクト研究の紹介 ― 開会のあいさつに代えて(13:30 〜13:35)

小林 甲一(名古屋学院大学経済学部教授 社会政策論)


第1部 : パネリストによる基調報告 (13:35〜15:20)
安井 俊夫氏(2005年日本国際博覧会協会 事務次長)
―2005年日本国際博覧会のめざすもの―
奧野 信宏氏(名古屋大学経済学部教授 公共経済学)
植田 和弘氏(京都大学大学院経済学研究科教授 環境経済学)
白幡 洋三郎氏(国際日本文化研究センター教授 造園学)
…………………………休憩(15:20 〜15:40)…………………………
第2部 : パネル・ディスカッション (15:40 〜17:00)
パネリスト:安井俊夫氏 奧野信宏氏 植田和弘氏 白幡洋三郎氏
ディスカスタント: 田中重之氏 (瀬戸市国際博覧会推進監)
小林甲一 (名古屋学院大学 社会政策論)
十名直喜 (名古屋学院大学 産業経済論)
水野晶夫 (名古屋学院大学 経済政策論)
司 会: 木村光伸 (名古屋学院大学 地域生態論)
閉会のあいさつ   岡澤憲一郎(名古屋学院大学産業科学研究所長)



[お申し込み・お問い合わせ]

ハガキ・FAXにて「万博シンポ参加希望」・住所・氏名・電話番号をご記入のうえ、11月5日(木)までに下記宛お申し込みください。後日、参加票をお送りします。

〒480-1298 瀬戸市上品野町1350 名古屋学院大学産業科学研究所
 Tel. 0561-42-0353 Fax.0561-41-1953

 *なお、参加は無料です。
 *駐車場はございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください。

 主催:名古屋学院大学産業科学研究所
 後援:瀬戸市



シンポジウム:地域の経済社会と愛知万博
― 開催効果と地域発展のあり方をめぐって ―

趣旨:地域からみた2005年日本国際博覧会 ― NGU万博プロジェクト研究のめざすもの ―

名古屋学院大学経済学部教授 NGU万博プロジェクト研究代表 小林甲一

 1997年6月、国際博覧会協会総会において、2005年に、愛知県瀬戸市を主会場とする日本国際博覧会(「愛知万博」)が開催されることが認定されました。ここ数年、とりわけ万博開催が会場予定地(「海上の森」)の環境破壊につながるかどうかをめぐって賛否両論が繰り広げられたり、また、開催決定後も、環境アセスメントや関連する公共事業など、さまざまな問題が論議され、注目されています。今後、この地域周辺の21世紀 に向けた地域づくりが、この万博開催を柱に展開することは確かだろうと思います。

 博覧会の開催は、地域に、きわめて大きく、多様な効果をもたらすものと考えられます。もちろん、効果といっても、期待されるプラスの面だけではなく、その進め方によっては、かえってマイナスの効果ばかりを呼び起こすことも懸念される。そこで、「2005年国際博覧会が地域へ及ぼす効果」に関する研究活動を通じてその展開を見守っていくために、今年3月、名古屋学院大学産業科学研究所に「万博プロジェクト研究」を発足させ、4月から活動を開始しました。

 「地域」は、きわめて多様で、特殊な要因が層的に重なって構成されている生活、経済や社会、そして文化の全体的集合体です。それを考察していくためには、限定的、長期的かつ総合的な視点をもたなければなりません。そこで、このプロジェクトでは、次のような4つのテーマをその柱として調査・研究活動を進めていくことにしました。

1)万博の基本構想と「自然との共生」
2)瀬戸市周辺の地域振興と地域開発
3)中部圏および愛知県・瀬戸市周辺の産業および地域経済へ及ぼす波及 効果
4)地場産業(陶磁器産業)と瀬戸の産業文化の活性化
 そして、「アフター万博」の問題も視野に入れ、また、必要に応じて政策提言も展開する予定です。そこでは、万博開催を「一過性のお祭り騒ぎ」とだけみてはならない、さらに「自然環境にはマイナス、経済にはプラス」という単純な図式だけでは読みとれないさまざまな効果や地域政策の方向性を看取することができると思われます。

 「愛知万博」の基本構想でも、自然との共生や地域との調和、そして地域の市民参加が強く求められ、また、まちづくりと一体となった会場づくりをめざすことが表明されています。この瀬戸市でも、万博開催およびそれに関連する事業がいろいろと構想されています。今後も、開催地をかかえる「地域」の視点がますます重要になってくるでしょう。このシンポジウムを機会に、愛知万博の開催が地域の経済社会に及ぼす効果を検討し、また、それをまさに「21世紀型地域政策の実験場」としてとらえ、これからの地域発展のあり方について考えることができればと思います。


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