2000年10月22日作成
第8日目 この頃の私
「この頃の私」ってタイトルをつけてしまって、次にこんなものを書くときにはどうするおつもりですか?」
「「続・この頃の私」とか、「もっと・この頃の私」とか、どうかなあと思って...」
「団伊玖磨の『パイプのけむり』と間違えてませんか?」
「とにかく忙しいので、こんなことでも考えてないとやっていられないんですよ。」
「確かにお忙しいそうですが、何がそんなに忙しいんですか?」
「まず授業の準備とか後始末ですね。教材を用意したり、課題をチェックしたり、テストの採点をしたり、といった日常業務ですが、量がけっこうあるものですから、ちょっと油断すると抜き差しならないことになってしまいます。」
「でも、教材って言ったって、学期の初めからだいたいどんなものが必要かということはわかっているわけでしょう?どうして学期途中でそんなに忙しくなるわけですか?前もってきちんと準備しておかないから、そんな羽目になるだけじゃないんですか?」
「教材を毎回印刷している科目がいくつかありますし、それに毎回の授業で提出される課題のチェックもまとめてやるということはできませんしね。
だいたいそれでなくても、授業のコマ数が多いわけですから。」
「何か、第1日目に書いてましたね。他には何がお忙しいんですか?」
「大学の授業以外のいろいろな仕事ですね。」
「よく「会議が...」とか、「委員会が...」とおっしゃって学内を走っているあれですか?」
「人を夢遊病者みたいに言わないで下さい。スケジュール通りに出席するのだって大変なんですから。一日に続けて4つとか会議に出席してると、本当に疲れるんですよ。」
「でも、出席して、座っているだけでいいわけでしょう?」
「そういう会議もありますけど、だんだんそういうのは少なくなってきて、自分が当事者とか、司会みたいなことになったりとかいうことも結構あるんです。それがいくつか続くと大変ですよ。」
「会議以外のお仕事というと?」
「例えば、教育実習の実習校訪問とか、入試課の仕事で高校訪問とか、ありますね。またお客さんがあって、学校を案内してほしいというときなどにCALラボの説明をしたりすることもありますし。教員同士とか職員の方とかといろいろな相談もありますし、学生や院生からの相談もありますから。」
「でも「会議が...」とかぶつぶつ言いながら走り回っているとき以外は、へらへらと楽しそうに見えますけど?」
「いろいろと抱えている原稿がありますね。ほとんど締切つきです。楽しそうに見えるくらいにしていないと、気が滅入りますよ。」
「月刊誌に書いているあの「マルチメディア情報」とかいうやつとかですか?」
「あれは年に3回なんですが、他にぼつぼつと頼まれます。これは絶対に落とせませんので必死でやります。」
「本とかの仕事もあるんでしょう?」
「現在進行中のもので随時校正の仕事があったり、打ち合わせがあったりします。あと、テキストも作っていますし。」
「他には?」
「「他には?」って言われても、研究者として看板を出していますから、研究論文を書かなくてはなりませんよ。これにもそれぞれ締切があります。その他に、ちょこちょことしたものを入れるとほとんど締切の連続という事態になっています。」
「ちゃんとやっていらっしゃるんですか?」
「ノーコメントにさせていただきます。」
「他にもよくばたばたと仕事をしていらっしゃいませんか?」
「後は学会の仕事ですね。外国語教育メディア学会というところに関わっています。昔中部支部の事務局を5年間やっていました。今は事務局の仕事はいちおう卒業したことになっているんですが、事務局の仕事の手伝いをいろいろやっています。」
「えっ?事務局の仕事を卒業して、それで事務局の今度は手伝いをやらなくてはならないんですか?それって、「卒業」じゃなくて「留年」って普通言いません?」
「あああ、いや、もう「事務局長」とか「事務局」という肩書きはないことになっているので、「留年」というわけではないのですが...」
「じゃあ、「事務局担当」から「事務局手伝い」に左遷されただけじゃないんですか?」
「うーん、他にも「副支部長」という肩書きもついているんですが。いろいろあるんですよ、こういう世界は、ええ。」
「やっぱり仕事が頭から溢れていませんか?」
「やってもやっても、一つずつの仕事は片づくんですが、総量としては全く変わらないですね。少し油断すると、溺れそうになりますし..」
「安易に引き受けすぎるんですよ。」
「まあ、それもあるんでしょうけど、お願いされていちいち断っていても、その方が面倒くさい、ということあるでしょう?理由を相手に説明するもの時間がかかりますし...それに、自分で仕事をするときに集中力に欠けているというか、自分の好きなことをまずやってから嫌なことをやるという、根本的なところが直りませんからね。」
「つまり、自業自得だと..」
「そうとも言います。」
「仕事の上での優先順位とかないんですか?」
「授業のことは先にやるようにしていますが、それ以外は...だって、優先順位をつけるほど余裕がないことが多いですよ。取りあえず、その時に目の前で催促している人の用件を片づけることから始めないといけないですから。」
「誰か横についていて、仕事の振り分けをしてもらう必要があるんじゃないですか?」
「そう思います。秘書がほしいです。仕事の優先順位とその日のスケジュールの管理をやってもらえると助かると思います。自分でそのくらいはやらないといけないんでしょうけどね。」
「ですから、つまり、仕事が溢れかえって、締め切りに遅れて、待ってもらっている仕事もたくさんあるのに、ホームページの別に書かなくていい、こんなことを書いて時間をつぶしているのを、きちんと見つけて、「先生、このお仕事から先にやって下さい」と、横からがみがみ言う人が必要ということですね?」
「ごもっともなご意見だと思います。ハイ。」
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