LAC (Library Action Committee) とは?
前図書館長 小野経男
LACとはLibrary Action Committeeの頭文字を取ったものです。「図書館行動委員会」のことです。Action Committeeの名称は最近いろいろなところで使われるようになりました。小泉内閣のいろいろな改革を目指した委員会もAction Committeeです。それでは、何の改革でしょうか。もちろん図書館の改革に決まっているではないか、と云われそうです。しかし、それでは当たり前のことです。図書館は常に新しい図書・資料を入れ、新しい運営方法を取り入れなければ、時代に取り残されてしまいます。従って、その意味で常に改革していかねばなりません。
LACの狙いは別のところにあります。それは利用者の意識改革です。図書館は博物館や美術館とは違って、物理的な建物が建っていて、お客が鑑賞者になって入場するものではありません。図書館に入る者は図書館が管理するものを十二分に活用し、それの利用者になるのです。図書館を自分の物にするのです。自分のものであるからには、なにが蔵書されているか、欠けているものはなにか、なにを購入すべきか、等々を知っていなければなりません。そのためには、自分の興味の対象がなにであるかを認識することが前提になるでしょう。その「興味の対象」が分からないのです、という学生がいることだと思います。それを開発するのがLACの役割なのです。
LACではハウツーワークショップなるものを企画しました。いろいろなハウツーものを提供することによって、学生諸君が自分の興味に目覚め、探求意欲が涌き出ることを願っています。この企画について大切なことは、LACに学生自治会のメンバーが加わっていることです。教員だけの企画では難しくなってしまい勝ちです。学生側の要望も積極的に出してもらって、合意の上で企画を進めたいと思っています。すでに次に挙げるように第3回まで企画ができていますが、いろいろな案があっていいと思います。例えば、記録映画を上映してほしいとか、変わった分野の人に来てもらって話をしてもらいたいとか、外国の人にカルチャーショックについて経験話をしてもらいたいとか、いろいろあると思います。学生側の新鮮な企画を期待しています。みんなで図書館を生きたものにしましょう。
「Triangle 教職員版 No.53」 名古屋学院大学学長室広報課 2001.11.26 より転載
2001年度 ハウツーワークショップ
◇第1回 10月31日 チロルの歩き方 小野経男
◇第2回 11月14日 台湾高地先住民をみる眼 中村 勝
◇第3回 12月12日 ヨーロッパ・中欧の「東」への誘い 家本博一
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